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山路 昭雄; 迫 淳
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(6), p.510 - 520, 1994/06
被引用回数:15 パーセンタイル:77(Nuclear Science & Technology)舶用炉は船内の狭隘な場所に設置されること及び原子力船の経済上の観点から、軽量・小型でなければならない。現在の舶用炉では遮蔽体が原子炉プラント重量の大きな割合を占めている。例えば、原子力船「むつ」の遮蔽体は原子炉プラント重量の70%を越えている。また、遮蔽体の重量と大きさの大部分は二次遮蔽体によるものであり、「むつ」の場合では二次遮蔽体が全遮蔽重量の88%を占めている。改良舶用炉MRXは一体型PWRと水張り式格納容器を採用することによってこの問題をかなりの程度まで解決している。この概念では二次遮蔽体を必要としない設計が可能である。この結果、MRXは従来の舶用炉と比べて軽量・小型化されている。例えば、MRXの原子炉出力は「むつ」の2.8倍であるが、プラント重量は「むつ」の0.5倍、格納容器体積は「むつ」の0.7倍である。